10.防犯について

賃貸必携ガイドブック

. 防犯について

犯罪は何の前ぶれもなくいきなり起こるもの。ここ数年増加している「ピッキング」「空き巣」「訪問販売業者による被害」などは、誰もが被害者になる可能性を持っており、もはや自分の安全は自分で守る時代と言えるでしょう。住まいにおける安全対策として、いくつかの方法をご紹介します。
ただこれらの設備はあくまで侵入時間を延ばす・侵入しにくくするためのもの。防犯設備についての設置・購入については、管理会社に一度ご相談ください。また、鍵の閉め忘れによる侵入も少なくありません。
出かける際には再度確認するようにしてください。

防犯設備の使い方

1オートロック

近年、賃貸マンションではオートロックのあるマンションが増えています。しかし住人同士が顔見知りでないことを利用して一緒に侵入したり、配達人を装い侵入するということも可能です。オートロックを開ける際は辺りをよく見渡し、人がいないことを確認してから通過しましょう。

2専用玄関

マンションなどの玄関の錠破りよる侵入手口は、ピッキング、サムターン回し、カム送り開錠など年々多様化しています。各メーカーから出ている様々な対策商品を利用して、自分の部屋にあった防犯対策を講じましょう。ひとつのドアに2つの鍵を取り付ける「ワンドアツーロック」、ドア側面に取り付ける強化金具「ドアガードプレート」も有効です。

3

空き巣の侵入手口には、窓ガラスを破るケースも考えられます。玄関の対策だけで安心せず、補助錠・防犯フィルム・防犯器具などを取り付け、窓からの侵入にもご注意ください。

おもな開錠の手口

  • ピッキング

    針金状の器具を鍵穴に差し込んで、開錠する方法です。ピッキング未対応の場合、1分以内で開錠することが可能といわれています。縦型穴(ディスクシリンダータイプ)が該当します。

  • サムターン回し

    ドア・ポストなどの隙間から金具を侵入させ、ドア内側開錠ツマミを回すことにより開錠する方法です。

  • カム送り開錠

    特殊な道具を用いて、錠シリンダーを回し、直接錠ケース内部に働きかけてデッドボルト(閂[かんぬき]のことです)を作動させ開錠する手口をいいます。別名「バイパス開錠」ともいいます。

ワンポイントアドバイス

侵入者が開錠作業を始めてから、5分以内に侵入できない場合は70%以上、10分以内の場合は90%以上が諦めるというデータがあります。しかし侵入者もプロ。開錠が簡単なドア・難しいドアを見分ける技術を持っています。現在お住まいの、またはこれからご入居される玄関ドアの鍵の形状を一度ご確認ください。場合によっては高性能タイプのものに取り替え可能かどうか、管理会社にご相談ください。